拉致芝居に、いやがらせ!?
一部報道によると、北海道での「横田滋写真展」への脅迫騒動に付随して、横浜での劇団てんびん座公演「『この手に…』~横田めぐみを想う~」(当サイト「拉致芝居」で既報)に対していやがらせがなされているという・・・。まったくもー、最悪だ!
北海道での騒動は、「横田さん写真展に脅迫文 札幌の百貨店が会場提供辞退」というもので、これまで全国5会場で開かれ、のべ10万人以上もの来場者を集めた写真展が、「もし開催すれば客や取引先、従業員に危害を加える」という手紙により、4月26日から5月1日まで札幌のデパートで開かれる予定だったものが中止となった。この写真展は、拉致被害者である横田めぐみさんの父親・横田滋さんが、めぐみさんが拉致されるまでに撮った家族写真など約100点の展示を行うもの。主催はあさがおの会で、共催の朝日新聞社では代替会場を探し、なんとか開催したいとしている。
で、問題は劇団てんびん座のほうだ。拉致事件に触発され、その背景や、親子の姿に注目して「作品」を練り上げている。その創作活動が想わぬ反響を浴びているようだ。一部の報道ではなんらかの妨害があったように報じられているが、てんびん座主宰の森木エリ子さんの「日記」では、まだそのような表立ったものはないようだ。ただ、「拉致問題を取り上げるということは、劇団てんびん座は戦争支持者達を扇動する集団であると解釈していいですね」などという短絡した意見が寄せられているという。
確かに写真展への脅迫は由々しき事態だが、演劇表現に対する妨害となると、はるかに次元の違う大変な問題だ。「創作活動」と政治活動を混同するのは低次元の誤謬だとしても、表現を圧することが自分の首を絞めることになることの意味が理解されていないのはあまりにも残念だ。「拉致」に対してさまざまな考えを持つことは問題ない。それを発表することも正しい。しかし、政治的なものと勝手に結びつけて圧力をかけられることは、吹けば飛ぶよな小劇場演劇にとっては・・・へこむよなあ。
現在のところ、主宰・森木エリ子さんは頑張っているようだ。5月3日からの公演に向けて、さまざまに寄せられるご意見への対応で忙殺されながらも、準備を進めている。無事初日の開くことを祈らずにはおれない。
というか、こういうときこそ、日本劇作家協会や日本劇団協議会は、なんらかの声明を発表しなくてもいいのかなあ、と思ってしまう。もちろん、劇団てんびん座としては大事になることを望まないだろうから、しかるべきフォローでいいと思うのだが・・・。
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